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驟雨

​ ミミ化粧品本舗 : 松豊ビル(東京都中央区日本橋小舟町12-14)
左の社屋がミミ化粧品本舗になる。道路を挟んで奥の角に「玉利商會」という店がある。住所で行き詰まったので、「玉利商會」で検索したら、どこかの会社の取引先という事で引っかかった。場所は中央区小舟町13-1という事だ。「1」という数字から「角っこでは?」と期待大だ。
ストリートビューで見たところ、残念ながらコインパーキングになっていた。が、2013年に戻して見ると「玉利ビル」という建物が建っている。2014年でも写っているので、その後取り壊されパーキングになったようだ。
​無理やりだが、ここを玉利商會とし、道を挟んだ西側の松豊ビルの場所を「ミミ化粧品本舗」と特定する。
ミミ化粧品本舗は主人公・並木文子(原節子)の夫亮太郎(佐野周二)の勤務先だ。
社屋には大きな看板が付いており、ご丁寧に住所が「東京都中央区宝町3の15」と書かれている。「宝町?首都高ランプの辺りか」と探してみたが、宝町3という住所は1978年に京橋に組み込まれ、現在は京橋3丁目となっている。では京橋3-15を見てみたが、3-14までしかない・・・・・
​仕方ないので、下の画像へ。
・東京メトロ銀座線、半蔵門線三越前駅下車 徒歩5分
1956年 東宝 監督:成瀬巳喜男 製作:藤本真澄 スタンダード モノクロ 91分
​出演:佐野周二、原節子、香川京子、小林桂樹、根岸明美、加東大介、伊豆肇、塩沢とき、堤康久、堺左千夫、長岡輝子、中北千枝子、水の也清美、東郷晴子、山本廉、佐田豊、大村千吉
1969年の住宅地図で玉利商會が確認できる。もう少し拡大しようと思ったが、このサイズで目を細めてもらった方がよく見えるでしょう。
後日談だが、再度看板(一番上の画像)を見た際「宝町」ではなく「室町」となっているのに気が付いた。「やばい!」と思い確認したところ、「日本橋室町」は古くからあるが「室町」のみはこれまでも存在していない。ちなみに日本橋室町は三井本館の北側、中央通りを挟んだ両側で番地は4までとなっている。念のため50年代前半の火保図、79年の住宅地図も見てみたが、玉利商會は確認できなかった。
 
それにしても成瀬監督という人は、何故こんなありそで無さそうな住所を使ったのだろう?『日本映画の名匠 成瀬巳喜男ファンページ』の管理人様が「成瀬映画は奥が深い」と言っておられたのを思い出した。21世紀に我々のような輩が、あ~でもないこ~でもないとロケ地を詮索するのを予想し謎かけしたとしか思えない・・・・・
アンカー 1
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